2020公立中高一貫受検 敗因分析①~外的要因~
2020年2月、長女せとかは、横浜南部の某市立中高一貫校を受検しました。結果は残念でしたが、次(本人の高校受験、弟妹の中学受験)につなげるために、敗因を分析してみることとします。
下記は、長女が通っていた塾および、さまざまなインターネット上のサイトからの情報をもとに、私が勝手に分析しています。間違っていたらご容赦ください。
① 合格ラインは?
【適性検査】
2020年2月入試、同校の適性検査の合格ラインは:
男子120点台/400点
女子130点台/400点 程度 と予想されます。
【内申】
上記適性検査得点の場合、
男子: そこそこ(2と3半々程度)
女子: はほぼオール3 程度かと。
② 合格点の取り方~どこで点を稼ぐか?~
最低でも上記程度の点を取らなければ合格しない同校。「取る問」「捨て問」と、戦略的に攻略しなければなりません。
【適性検査I】(文系、200点満点)
問題構成:
資料問題70点 ・・・ 満点を狙いたい問題。
記述問題130点 ・・・ 数ページにもわたる超長文(しかも難解)と、半ページ程の短い文章がある。この超長文を300~350字程度に要約する問題と、2つの文章の共通点を40~50字でまとめる問題。後述するが、この記述問題パートは、合格者であってもほぼ点が取れていない可能性アリ。
【適性検査II】(理系、200点満点)
大問4問構成、算数系と理科系半々であることが多い。理科系はパーフェクトを目指したい。算数系も、各大問の始めの数問の比較的易しい問題は取りたい。2020年度のような難しい適性検査であれば、60点/200点 程度の確保がせいぜいか。
ここでお気づきのことかと思います。
上述の【適性検査I】資料問題70点 + 【適性検査II】理科系と算数系の比較的平易な問題60点 = 130点。
これで上述の大まかな合格ラインです。
つまり、【適性検査I】の記述問題は130点と配点がとても大きいですが、どうもこれをビタイチ取れていない合格者がいるらしい。ついでにいうと、【適性検査II】の難問奇問も、合格の鍵にはなっていない。
私は、実は教育業界の片隅にいる人間ですが、
・配点がとても大きい設問があるが、その設問を全く正解できなくても合格できる試験
・全体の合格点が130/400と、5割に大きく届かない得点率でも合格できる試験
このような試験は、試験というものの常識からは大きくかけ離れている。
5~6倍の入試倍率と考え併せても、適性検査入試とは異様な試験であるということです。
③ どんな人が合格する?
アタックテストによる併願校分析(https://www.schoolnetwork.jp/jhs/maniax/2019-12/pdf/JH_Maniax201912Data.pdf)でこの学校の併願校を見ると、受験生には次の2タイプがいるらしい、と推察できます。
【私立併願タイプ】
私立のそうそうたる学校を併願しています。中大附属横浜、山手学院、栄光学園、鎌倉学園。栄光学園と併願している受験生がいるのが気になります。同日入試の浅野ではなくこちらを選ぶ受験生も出てきているのか?
【公立専願タイプ】
公立第一志望で、適性検査型入試を実施している私学のみ受けるタイプ。併願先は横須賀学院、日本大学中学校適性型など。
上記2者のどちらが合格に有利かと言えば、専願の後者と思いきや、私は前者だと思います。なぜかというと、前述したように、この学校の適性検査は、難問・奇問・記述問題ではなく、その他の基本的な問題を取ることで受かります。であれば、算国理社の基本的な知識を体系的に学んだ、私立4科の勉強をしてきた受験生に利があるかと。
特に倍率の厳しい女子に言えることですが、難関校ならフェリス、中堅上位校なら山手学院と併願するような受験生が合格を上位で勝ち取り、残った少ないパイを公立専願の子達が奪い合う、そんな図式が浮かんできてしまうのです。
さらに、その少ないパイを勝ち取れる公立専願の子は、早熟で賢いリーダータイプ。うちの子達のような凡人は、うーん、どうしましょうかねえ・・・。