公立中高一貫落ちたところから始まるブログ。

ムスメ1が公立中高一貫落ちました。高校受験はがんばってほしいです。下に二人も控えてます。受験話+海のある町に住む家族の日常を綴りたいと思います。

2021年度東大合格者数ランキング。

そして前記事のように、「次女の中学受験うまくいかなくても、高校受験でがんばってもらえばいっか」と思えた背景には、この春の大学合格実績の公立大躍進も少なからず影響しています。

 

色んなところで話題になってて、今更私が引き合いに出すまでもないですけど、今年は、公立の日比谷と横浜翠嵐がとにかくすごいです。

 

都立日比谷高校東大合格者数 2020年 40(25)人 → 2021年 63(48)人

神奈川県立横浜翠嵐高校東大合格者数 2020年 26(15)人 → 2021年 50(44)人 

(インターエデュより)

 

この数字がどれほどすごいかというと、東大合格者“数”ランキングの10位以内にこの2校が入っており、数だけでも(率は負けている)神奈川御三家の栄光、浅野に勝っている。これは、神奈川県的にはかなり衝撃の数字です。

 

私見ですが、この躍進の背景にあるものを考察してみます。

 

① 最上位の高校受験生の学芸大附属(学附)離れ ・・・ 「3年前の学附のイジメ事件の影響で、この年度の賢い子が学附に行かず翠嵐や日比谷に進学した」と予測している向きもありますが、神奈川県民の体感として、学附離れの傾向は単年度のものではない気がします。長女の塾を探している最中で、塾の先生が「最上位の受験生はもはや学附を選ばない。翠嵐・湘南を選ぶ」と話していたのが印象的でした。そもそもその学附は、と思ってみてみますと、28(16)人 → 30(16)人と微増しているので、学附のパイを奪っているわけでもないとすると、学附と公立トップが入れ替わる転換点に、我々は今いるのかも。

 

② コロナ対応 ・・・ コロナ禍の休校で、オンライン授業でガチガチに縛った私立より、ある程度放置された公立の方が、受験生が自分の勉強時間を取れたのかも。

これに関して、前から薄々思ってたんですけど、コロナ休校下のがっつりオンライン授業って、そんなに良いですかね。PCの前に、1時間目から6時間目まで張り付いて受けるオンライン授業。本来、1~6時間目までの授業って対面でも苦痛で、友達とのランチタイムとか、放課後のおしゃべりとか部活とかがあるからなんとか乗り切れてると思うんだけど。

日能研では鼻息荒く、「コロナ禍での私学の対応が素晴らしかった」とか言ってますけど、親が教員が1日PCに張り付き、オンライン授業を受けなければならないと仮定してみましょう。控えめに言って地獄だと思います。

公立の、動画配信しとくから見てね、課題だけヒマなときにやっといてね、位の休校対応が、結果的に功を奏した可能性があるのでは。

私は、仕事上でとある神奈川県立高校に関わっていまして、その県立高校は偏差値的には、中学受験をする層からみたら鼻クソみたいな学校ですが、そこの子が今春、かなり良い大学に一般受験で数校合格しました。その子に昨春、「この休校って、ある意味千載一遇のチャンスだからね。現役の子がこんなに勉強時間取れるなんて恵まれてるから。しっかり勉強してね」と言ったら、「わかってますよ」と言い、言葉通りに彼は愚直に勉強していました。そういうメリットはあったと思います。

コロナ禍の休校の影響はこの単年度のものかと思うのですが、コロナの影響は今後数年は続くでしょう。公立私立問わず、休校下での対応ははたして適切だったのか、検証した方が良いかと思います。

 

③ 共通テスト ・・・ 今年からセンター試験が大学入学共通テストに変わりました。以前の記事でも書きましたが、英語の共通テストはまるでTOEICみたいになり、英語の語数も2020年度センター試験4,384語 → 2021年度共通テスト5,495語 と、1000語以上増えている。語数は増えても、単語のレベルと長文の内容的には易化しているようで、要は、難解な英文を読みこなすより、易しいが大量の英文を時間内に処理する、というタスクが、今回躍進した学校の英語教育にフィットしたのかもしれません。

そうだとすると、この影響も単年度に留まるとは思えません。共通テストは今後ずっとこんなです。英語だけでなく、各教科こういった変化(学術的に高度な内容より、実生活、実学的な内容)があると思いますので、各校しっかりそこへの対応を考えてほしいですし、我々親も、新学力観に即した力をつけてくれる学校を、子どものために見極めなければならないと思います。