公立中高一貫落ちたところから始まるブログ。

ムスメ1が公立中高一貫落ちました。高校受験はがんばってほしいです。下に二人も控えてます。受験話+海のある町に住む家族の日常を綴りたいと思います。

勇者たちの中学受験。読んだ感想

話題の本を買って読みました。

面白かったけど、結構すぐ読み終わってしまいますね。

以下、感想です。

 

第一話。サピックスから神奈川難関校を目指すアユタくんの話。

神奈川県の話なので、親しみやすかったです。以下個人的な話。

このアユタくんの「2月3日の浅野が第一志望だけど、持ち編からは実質届かないため、2月1日校が実質の第一志望。でもそこだってチャレンジ校」というラインナップ、うちの上位互換で興味深かった。うちも2月3日、浅野と同日の公立中高一貫はもはやスーパーミラクルチャレンジ、2月1日も相当チャレンジ。でもまあそれだけ、よくある併願の組み方なんですかね?

 

第二話。早稲アカとその個別?のスピカから灘・開成・筑駒の三冠を目指すハヤトくんの話。

「灘・開成・筑駒三冠ツアー」の闇をここぞとばかり書き、「早稲アカに訴えられないか?」とSNSで話題沸騰の本話。

ここで揶揄られてる優秀児への特別待遇、私はそれくらい別にいいんじゃね?という派です。こういう賢い子が実績を上げて客寄せパンダになってくれるから、我々塾の末端はスケールメリットを享受できると思うので。

たしかに「三冠ツアー」とやらはちょっとどうかしてますが、優秀な人に奨学金を、というのは世界中の多くの教育機関がやってることかと。大隈奨学金とか。

 

第三話。「うのき教育学院」から東京の中堅~上位校を目指すコズエさんの話。

パパママお姉ちゃん、家族一丸となって合格を目指し、塾の先生も寄り添ってくれて、本人に成長があり。読んでいて一番ほっとしました。

筆者も「これぞ理想の中学受験」と思っている節があり、あとがきでもすごく持ち上げています。ただ、ボリュームゾーンかそれ以下の受験は、こういう家庭も多いのでは?と思うので、そこまで持ち上げることかな、とも思います。

うちの中堅下位ユズの場合も、本人ゆるい、塾のクラスもゆるい、塾からの期待もゆるい、(加えていうと、小学校もゆるい。ほぼ100%地元公立中学に進学する土地柄)なので、そこまでヒートアップしない気がします。まあ、直前期にならんとわからないですが。

私はヒートアップしそうになるんですけど、いかんせん子どもの出来がそれほど良くないので、「まあ、元気でいるだけでありがたいわ」みたいな改心が定期的に訪れるっていうか・・・。

 

「中学受験を考えたときに読む本」みたいなムック本でも、受験ストレスで円形脱毛症になってしまった娘に、「小さい時は、元気でいてくれるだけでありがたかったのに・・・」と思うようなシーンがありました。「二月の勝者」にもあった。ようは、中堅下位子だと、比較的そのように、親が我に返りやすいのではないかと・・・。

 

まとめとしては、親が中学受験の闇にはまり、家庭が子にとって安住の場にならなければ、中学受験で子が壊れてしまう、という、おおたとしまさ氏からの警鐘かと思われます。ありがたく頂戴いたしました。

ただ、中受には、

①「二月の勝者」= 勝利・偏差値至上主義。

②「二月の笑者」= 第一志望に行けなくても受験を通して成長し、進学先の学校で置かれた場所で咲ければよい。

という、2つの対立軸があり、後者こそが理想!というのがおおたとしまさイズムのようなのですが、私はそれは極端な気がします。

真実は上の二つの軸のどこか中間にあるのでしょう。

 

うちの子でいうと、私はユズの中学受験の勉強を見ていて、「ああ、この子、大学受験までに私が獲得した知識の1~5割くらいは、今ここで経験してるな」と思うことがありまして(高校受験とはすでに大方オーバーラップしている)。

その意味で、もしユズが第一志望に受からなかったとしても、中受やらせたことは無駄だった、とは思わないと思うんです。生活習慣、自律心、克己心。そういう意味でも、中受やるかやらないかで大違いだし。

そういう意味では、上記の②「二月の笑者」の価値観に近いですけど、かといって、偏差値至上主義を否定するのは行き過ぎ。

偏差値上げて第一志望に合格した子の人間的成長は著しく、ひいてはそのような子が日本社会に活力をもたらしてくれる。人材育成の一端を中学受験が担っていると思うのです。

 

まあとにかく、この本のメッセージとしては、

中受の闇につかまるな。子を壊すな。

家庭はとにかく子の一番の応援隊長、安全地帯たれ。

ということだと思います。ありがたく頂戴いたしました。心がけてあとわずか、がんばります。